矯正治療

歯科矯正治療とは、お口の歯並びやあごの位置を本来の生理的、機能的に安定した関係に再構成していく治療です。

 

これまでは、歯並びの悪さ=審美的な問題のみが矯正治療を必要とするかのように思われてきました。しかし、それは、見た目というような主観的問題に止まらずもっと深刻な機能的な問題も含んでいます。整形外科でも治らない慢性的な頭痛や肩こり、腰痛やひざの痛みなどおよそ歯科ぢは無関係のように思われている全身的な問題の原因がお口の噛み合わせやあごの位置のゆがみによって引き起こされていることも多くあります。見た目がきれいになるということは、機能的にも正しい働きができるようになるのです(審美=機能美)


◇矯正治療の進め方

1.矯正相談

矯正治療は通常の歯科治療とは少しちがいます。

矯正治療というのは、どういうようなものなのか?

自分(お子さん)にとって、今必要なのか?どのような方法でやるのか?

等々いろいろな疑問や心配がおありだと思います。

 

そうした方々に、大まかな矯正治療のご説明とその方にいま矯正治療が必要なのかなどをそれぞれの資料をもとに個別にカウンセリングさせていただきます。

30分~45分 3000円(税込3,300円

2.矯正診査(噛み合わせ総合診査)

矯正治療に入る前には、非常に綿密な資料作りとそれらの分析が必要です。

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◇矯正治療の期間

矯正治療期間は、一般的に治療期間が長く約2年から3年と長期の治療期間を必要としています。

しかし、菊地歯科矯正歯科では、機能的歯列矯正治療の考え方を重視した新しい矯正治療法によって、治療期間を従来の約半分以下の約1年から1年6ヶ月の治療期間で治療を行うことができるようになりました。

◇矯正治療の通院間隔

矯正治療期間中は、通常2週間に一度の間隔で通院していただきます。

お仕事やその他ご都合によっては3週間空いても可能ですが、お口の変化の確認や治療の進行上2週間に一度のペースが大切です。

 

毎回の治療は、

1.お口の経過資料として写真撮影と歯型を取ります。

2.ワイヤーを外して調整します。

時間は、約1時間必要です。

◇永久歯の抜歯について

従来の矯正治療では第一小臼歯という犬歯の後ろの歯をよく抜歯していましたが、このやり方では機能的噛み合わせの矯正治療は行いにくいのです。下顎においては親知らず、上顎においては親知らずかあるいは第二大臼歯(親知らずが深い位置にあるとき)の抜歯を行います。これは顎関節に近い位置の歯を抜歯することによって、顎関節への影響を少なくするためです。

親知らずの位置のイラスト図
顎関節の影響を少なくするために親知らずの抜歯を行います。

◇矯正装置について

噛み合わせの不調和の多くは顔の骨格と噛み合わせの高さの不調和によって起こるのです。したがって噛み合わせの高さを的確に調整するには従来のようなストレートのワイヤーでは高さの調節が困難なため、噛み合わせの高さと噛み合わせの面(咬合平面)を的確に調整することのできるMEAW(マルチループエッジワイズアーチワイヤー)装置を用いて矯正治療を行っています。この装置は、顎間ゴムが必ず必要となります。

矯正装置のイラスト図:マルチループエッジワイズアーチワイヤーや顎間ゴムを装着した図

◇保定期間と定期診査

ワイヤーによる歯の移動が終了したら歯列を支えている骨(歯槽骨)が安定するまでの期間は、写真のようなリテーナーと呼ばれる装置をお使いいただきます。これは歯列のコルセットの役割をします。

 

保定期間は2年間で、保定装置の管理と咬合の管理をいたします。

 

定期診査は、保定開始よりまず、2~3か月に一度の来院にて行います。

上下に装着されたリテーナーの写真画像